【愛和小レポート】デジハリ佐藤昌宏氏「これからのEdTechイノベーションは内部プロセスから」

これからの EdTech のイノベーションはどのように生まれていくのか?
6/28、多摩市立愛和小学校の公開授業の後に行われた講演会にて、デジタルハリウッド大学大学院教授の佐藤昌宏氏は、自らの e-Learning 事業立ち上げや SXSWedu(世界最大級の教育系ITカンファレンス)での経験から見えてきた EdTech のリアルな話について発表を行った。その中で特に示唆に富んでいた部分をぜひみなさんにも共有したい。

21世紀の教育とはどんなものだろう?

21世紀の教育とはどんなものだろう?
この問いを考えるにあたり、ぜひ以下の動画をぜひ見ていただきたい。佐藤氏が講演の中で紹介されていたものだ。

動画内では、これからの世界情勢、そしてそこで必要とされるスキル、さらにはそのような環境に適した先生や教室のあり方について説明されている。

最後の締めくくりはこの言葉。
21世紀の教育とは

「あなたの教室を今の世界と同じくらいダイナミックなものにしよう」

21世紀型スキルと総称される、問題解決能力やコラボレーション能力といった力は、従来の一斉授業で知識のインプットをするだけで付くようなものではない。世界は急ピッチで変わっている。それと同じように、教室や先生のあり方も変わっていくべきなのだ。

この質問を覚えていますか?

次に、佐藤氏が紹介していたのが、次の文章。

次の文を英訳してください。

楽しいはずの海外旅行にもトラブルはつきものだ。たとえば、悪天候や自然災害によって飛行機が欠航し、海外での滞在を延ばさなければならないことはさほど珍しいことではない。いかなる場合でも重要なのは、冷静に状況を判断し、当該地域についての知識や情報、さらに外国語運用能力を駆使しながら、目の前の問題を解決しようとする態度である。

長文でお手数おかけしますがよろしくお願い致します。
(_)

これを見て、ピンと来ただろうか?

京都大学の2010年度入学試験の最中に、Yahoo!知恵袋に投稿されたものだ。この事件をきっかけに、「今の世の中に必要とされる力とは、どのようなものなのだろうか?」と、多くの人が考えたことだろう。

そして、この事件から言えることを再確認すると、佐藤氏の言葉を借りれば、「検索エンジンがより身近になった今、答えを探して当てることに意味はなく、その意味の本質を考えることにこそ意味がある」といえる。

これからの EdTech のイノベーションは内部から起こるべき

では、具体的にはどう変化していくべきなのか。佐藤氏は、次のような言葉で講演を締めくくった。

テクノロジーの進化は止まらない。
教育にテクノロジーをどう活用するのかというアイデアと工夫がイノベーションを起こすのです。

今まで、EdTechのイノベーションは、外部の(教育においては)素人から起こされてきました。
動画学習サービス「Khan Academy」の創業者サルマン・カーンも元々は証券マンであったし、彼に多額の投資をしたビル・ゲイツだって学校現場にいた人間ではありません。

しかし、やはり「内部」が変わらなければ、現状は変えられないのです。
内部プロセスの中からイノベーションが生まれてこそ、本当の意味で EdTech のイノベーションが起きるのではないでしょうか。

これについて、3月にテキサス州オースティンで開催された SXSWedu(世界最大級の教育系ITカンファレンス)では、テック業界だけでなく、多くの教員たちが自ら関わっている姿がみられたのだという。佐藤氏はそのような事例を見た上で、内部からのムーブメントが、日本でも、もっと見られるようになっていく必要があると感じられたのだろう。

おもったこと

これからの EdTech のイノベーションは内部から起こるべき、これには大変共感する。私の解釈では、外部ではイノベーションを起こそうとする力が出来はじめている、しかし、内部からの動きが足りていない。だから、これからは内部プロセスからイノベーションが生まれる必要がある、という意味で捉えた。

誤解を恐れずにいえば、学校のイノベーションに対して外部ができることとしては、主役である先生や子どもたちを「助ける」ということに尽きる。「助ける」と言うとおこがましいかもしれないが、私が言いたいのは、あくまでも黒子として、あるいは影の立役者として、イノベーションの一翼を担えたら、という思いである。

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