【インタビュー】理想の授業は先生2割、生徒8割ー北口克也先生(斑鳩東小学校)

 
Ednity社長の見竜です。先日、法隆寺が校区内にある学校、奈良県斑鳩町立斑鳩東小学校の北口克也先生にお話をお伺いして来ました。北口先生は87年生まれの26歳。教員になって4年目の若く勢いのある先生です。
 
僕が初めて北口先生とお会いしたのは、昨年の日本デジタル教科書学会の会場の大阪大学ででした。それ以降、何度か学校を訪問させて頂きました。
 
年齢が近いこともあり、北口先生は僕にとって初めてできた教員のご友人です。今回は友人であり、ednityのユーザーである北口先生に改めてインタビューさせて頂きました。
 

教員になる前と実際になった後で感じたギャップ

学生の頃は、いわゆる一斉授業スタイルに終始している授業は、つまらないしわかりにくいと批判的に見ていました。自分は絶対にそんな授業はしないと強く心に決めていました。
 
しかし、実際に教員になってみると、同じように一斉授業に終始してしまっている自分がいることに気付いてしまいました
 
言い訳になってしまいますが、指導要領や時数の制限などがあり、タイトなスケジュールで先へ進めなければならず、教材研究や生徒の対応に充分な時間を割くことができなかったからです。本当は協働学習やアクティブラーニングのような授業を行いたいと考えています。
 
ただ、1学期はiPadを14台借りることができましたが、あまり上手に活用することはできませんでした。幸いにも、2学期もiPadを借りることができる予定なので、これから授業の中で上手く活用していきたいです。
 

理想は先生と生徒の話す時間の逆転

これから授業を実践していく上で、できるだけ教員が話す時間を減らしていきたいと考えています。
 
現在は教員が8割話してしまう上、指示が中心になってしまっています。それを逆転させ、子どもたちがこうしたい、こういうことをもっと知りたいという声がどんどん出てくるようにしたいです。
 
例えば、僕自身のせいでもあるのですが、『算数イヤだー!』という声を多く耳にしてしまいます。
 
一方、体育は楽しみに待ち望んでいる生徒が多いです。協働学習をより多く組み込むことで、算数のような講義が中心になりがちな、主要科目の授業でも楽しさを与えられるようにではと考えています。
 
一斉授業だと聞くことや指示が中心になってしまい、生徒が受け身であることが多いです。一方、協働学習だと生徒が考えたことを相手に伝える機会が増え、ある程度自由が与えられた環境であるのかなと思います。
 
制限の範囲の違いです。協働学習の方が生徒が自らの好奇心を持って自ら学んでいく雰囲気を創りやすいです。僕は何よりも楽しい授業を創りたいんです。
 

理想は教師の数が倍、ICTの活用は必要不可欠

理想の授業に近づけるために必要なことは多々ありますが、中でも教員の数を倍にすることが必要なのではないかと考えています。例え学生さんのアルバイトであっても、誰か副担任がいることで生徒と関われる時間が確実に増えます。
 
ただ、コスト面で現実的ではないので、その代わりに重要となるのがICTの有効活用です。
 
私のクラスでは、短期的に特定の生徒とednityを試験的に使用してみたのですが、共通の話題が増えたからか、その生徒が学校で気さくに話しかけてくれるようになりました。
 
例えば、ある時休み時間にその生徒が外遊びに参加していないことに気付きました。その日の放課後にednity上でどうしたのか理由を尋ねてみました。
 
すると、その生徒は運動は苦手ですぐ捕まるのが嫌だっただけで、鬼ごっこの鬼役なら参加すると言って来たのです。
 
オンライン上だと些細なことでも気軽に突っ込んで聞くことができるので、小さい変化にも気付けるようになり、生徒へ適切な言葉掛けができるようになります。
 
ICTを活用することで教室の外でも生徒と関われる時間を持てるようになり、結果として教室の中でも生徒と関われる時間が増えるのだと実感した瞬間でした。
 

すべては生徒の学びのために – ednityの正式運用を目指す

これからなんとかしてクラス全体でednityを活用していきたいと考えています。
 
実はうちのクラスでは班ノートというものがあり、4〜5人の班で一冊のノートを回し、各々が何でもそこに書き込んでいて生徒たちから非常に人気です。
 
物理的なグループ掲示板のようなものです。これがオンラインでできたらさらにコミュニケーションが活性化し、より楽しい雰囲気になり、生徒がより能動的に学んでいけるようになるのではと考えています。なんとかednityの正式運用を実現してみせます。
 

ひとこと

北口先生の熱さが伝わってきたのではないでしょうか。公立小学校という限られた環境ではあるものの、自身の理想に向けてiPadなど必要なものを調達する行動力
 
ICTを活用することが主目的ではなく、ビジョンがまず先にあり、その実現に向けた地に足が着いた実践から学ぶべきことが多いと思います。
 
北口先生は、これまでご紹介した先生の中で最年少ということもあり、特に若手の先生方へは刺激を与えてくださる存在ではないかなと思います。今後も北口先生の取り組みに注目していきたいです。

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